はじめて金魚を自宅の室内で飼育してみたいと思った時
取り敢えず必要な飼育器具は何?
あまりお金はかけたくないけど、これが無いと飼育が出来ないとか
無いとちょっと困るなという水槽飼育に必要な器具について解説します。
水槽と上部フィルター
金魚の水槽飼育に絶対必要な飼育器具
水槽は60cm水槽を選ぶ
まあ、バケツでも飼育はできないことはないですが、普通に金魚を飼育するならガラス水槽が必要でしょう。
大きさは60cm水槽1択です。
初めての人だと
「ええっ、60cm水槽だと大きすぎない?」
「置き場所に困るんだけど」
という人もいるかもしれませんが
30cm水槽や45cm水槽では小さすぎ
金魚を安定して飼育することは難しいです。
金魚飼育の場合、結構水を汚すので大人の金魚だと1匹あたり15~20Lほど有った方が良いです。
それより少ないと、かなりの確率で生命力の弱い個体から病気になっていきますし
また、金魚は単独飼育(1匹のみ)より群れで飼育した方が、落ち着きます。
と言っても60cm水槽でも飼育できるのは、金魚の種類にもよりますが、大人の金魚で3~4匹程度
もちろんその年生まれたばかりの小さな金魚であれば、その2~3倍の数の子供の金魚を飼育できないことはありませんが
1年もすれば、金魚も大きくなって、気が付いたら弱い個体の子から病気になってしまうことになりかねません
大は小を兼ねるで、更に大きな90cm水槽ならなお良いですが、初心者だと管理が大変になるかもしれません(水量が3倍になる)
上部濾過器
上部濾過器
金魚は糞の量が多く、物理的に水を汚すので、水を浄化してくれると共に、水中に酸素を補給してくれる濾過器が必要です。
そして金魚飼育に1番適しているのは上部濾過器になります。
上部濾過器は、フィルターが詰まっているかどうか確認するのが容易で、フィルターの掃除も容易です(金魚水槽の濾過器はすぐに糞でつまってしまいます)
投げ込み式の濾過器は濾過能力が低く
外部濾過器は、濾過菌の働きで水質を浄化する働きは強いのですが、金魚の糞ですぐに濾過器がつまってしまう上に、フィルターの掃除が結構面倒だという事もあって、金魚飼育には適していません。
底面濾過器というものもあり、物理濾過、生物濾過とも優れていますが、底に敷いた砂利にヘドロ状になった糞がたまり、掃除が大変になりますから、通常の金魚飼育には向きません。
ということで金魚飼育する場合、上部濾過器が最適です。
時たまその他の濾過器に手を出す人もいますが、長らく金魚を飼育しているうちに上部濾過器がもっとも手間がかからず濾過能力が高いということが分かり、上部濾過器に戻ってくる人が多いと思います。
底砂利
金魚水槽の底には砂利を敷いた方が、水質が安定するので、特に初心者の場合は底砂利を敷くようにしましょう。
底砂利には濾過菌が繁殖するので、有ると無いとでは水の浄化能力が結構違ってきます。
底砂利を敷くと水換えの時などに邪魔になり管理がしにくいと、底砂利を敷かない人もいますが、水質の管理になれていない初心者の場合は砂利を敷いた方が金魚をダメにする事が少なくなると思います。
また底砂利をしくことで、金魚の色抜け(白っぽくなること)を多少は防げます。
(全面ガラス張りの水槽で金魚を飼育すると、どうしても池などで飼育するよりも多少色が白っぽく、薄くなります)
オススメは「大磯」
安価ですし、黒っぽいので金魚の色抜けをより防いでくれます。
「五色砂」というものもあり、カラフルで綺麗なので選んでも良いですが、多少濾過菌が付きにくく、わずかですが色抜けもしやすいです。
そのほかにも色々な底砂がありますが、高価な物や特殊な物は水質(PH)が変わったりするものがありますから、金魚飼育に慣れるまでは使わない方が良いと思います。
大磯が敷いてある水槽
五色砂が空いてある水槽
ガラス蓋
水槽、上部濾過器、底砂の3点セットがあれば金魚の飼育は可能です。
ただし、上部濾過器で水槽の半分はカバーされていますが、あいている部分があり、泳ぎの得意な品種(和金など)ですと知らないうちに勢い余って外に飛び出してしまうことがあるので、ガラス蓋はしておいた方が良いでしょう。
水槽の縁の形状によっては合わない場合がありますから、事前に長さを(55cmくらいが普通)計ってから購入した方が良いでしょう。
金魚飼育にあった方が良い物
絶対必要とまではいきませんが、あった方が良い物、そのうちに買いそろえておいた方が良いものがいくつかあります。
水温計
金魚は1℃~30℃くらいまでは、ゆっくりであれば水温が変化しても平気です。
とはいうものの、水温によって食欲が変わってきたり、水温が30℃を超えるようであればかなり危険な状態になります(真夏の閉め切った部屋でエアコンが無ければ35度くらいにはすぐに水温が上がってしまいます)
また水換えの時の急激な水温の変化も金魚にとっては危険ですから、水温計を1つ持っておいた方が良いでしょう。
バケツ
金魚の水槽飼育では、通常は1週間に1回ぐらいは水換えをします(40%~80%ほど)
水が汚れていたり夏場などは新しい水の割合を多くします。
この時、水道から出てきたばかりの水は消毒のためのカルキ(塩素)が入っているので、そのまま使うのは好ましくなく、また水温もずいぶん違う事もありますから
通常は半日~1日くらいは汲みおいて、カルキを抜くのと同時に水温も気温(水槽の水)と同じになるようにします。
ですから水換え用の水をためておく
ポリバケツ(60Lくらい?)
あるいは15Lくらいの大きめのバケツ2個くらいを用意しておきましょう。
この辺りは、それぞれの環境や、交換用の水をどのように確保出来るかにもよりますが
取り敢えず、金魚飼育にはバケツはあった方が良い・・・無いと困るかもしれません
サイホン式のポンプ
水槽から水を汲み出すときにこれがあると便利っていうか
普通のホースを使用しても良いのですが、やはりあった方が良いというか
無いと水換えが凄く面倒になるかもしれません。
できれば、水を吸い込む先の所が網状になっていて、底砂利を吸い込まないタイプが便利です。
ホース
水道から直接、水槽に水を入れる場合も有るかもしれません
あるいはバケツに水を入れたり
サイホン式のポンプが無い場合には水槽から水を汲み出すときに必要になる場合も有ります。
カルキ抜き
なければ無くても何とかなりますが
水槽に半分くらいなら水道の水を直接入れても、なんとかなります(保証の限りではないですが:水温の調節は必要)
緊急に水換えが必要だとか、病魚を隔離するためのバケツの水が必要など
カルキ抜きがあれば、慌てなくても良くなるでしょう。
スポンジたわしなど
水槽にはすぐに青ごけなどがはえてきますから、水槽のガラス面のお掃除用に1つあると便利です。
金魚用の網
金魚用の網はもしかしたら必需品かもしれません
毎度毎度、水槽から金魚をすくいだす必要は無いのですが、すばしこく泳ぐ種類であれば、別の容器に移動したりするときに必要になることがあります。
金魚飼育に特に必要の無いもの
ヒーター
本当はヒーターはあってもいいんですが、必須アイテムだと勘違いしている人もいるので会えて特に必要の無い飼育器具に入れました。
前にも述べたとおり金魚は1℃~の水温には順応しますから、室温が長期間氷点下になるような寒冷地でもなければヒーターは必要ありません
白点病や転覆病の治療で水温を上げたりする事もありますから、全く必要ないとは言えませんが、通常の飼育では特に必要が無いとあえて強調しておきます。
水質改善液など
麦飯石や水質を改善するバクテリアが入っているというような液体などが売られていますが、金魚飼育には必要はありません
金魚水槽は頻繁に水かえを行いますし
バクテリアなどを入れなくても、、水槽や底砂利、濾過器のフィルターの中などに濾過菌が繁殖しています。
新しく立ち上げる場合でも、ほっておけば2~3日で濾過菌が増殖するので、わざわざバクテリアの類いを入れなくても大勢に影響はありません
エアポンプとエアチューブ、エアストーン
エアポンプ(いわゆるブクブク)がないと金魚が酸欠になるのではないかと心配する人がいますが、
上部濾過器で水をかき回している分には充分酸素が供給されていますからエアポンプ(エアを送るためのエアチューブと、水中に空気を拡散するエアストーン)は必要ありません
とはいうものの、上部濾過器が故障したときのためなどに持っていても良いでしょう
水草
水槽の中に水草があると見栄えは良いですが、金魚が片っ端から食い散らかしてしまって、濾過器の目詰まりを起こす原因になったり、水質の悪化につながりますから
通常は金魚水槽に水草は入れません
飾り
オブジェや流木、岩など、水槽に入れると自然ぽくなって見栄えは良いのですが
余計なものを入れると、その分水量が少なくなったり
泳ぎが下手な種類、あるいは上手な種類でも何かの拍子に驚いて流木などの突起にぶつかって怪我をする場合があります。
泳ぎが上手な種類であれば、流木や岩などを入れても良いと思いますが、飼育そのものには邪魔な物だと考えておきましょう。
(入れたらダメだというわけではありません)
まとめ
金魚飼育に最低限必要な4点セットは
水槽、上部濾過器、ガラス蓋、底砂
になります。
その他の物はあった方が良いもの、飼育環境によってはないと困る物、そのうちに買いそろえておけば良いものなどが有りますから
必要に合わせて入手しておけば良いかと思います。