水槽飼育だとらんちゅうの肉瘤は発達しないといいます。
実際問題水槽飼育で、私自身の経験からも肉瘤を発達させるのは難しいですし、頑張って工夫しても、発達はしないです。
そもそもランチュウの肉瘤を大きくすること自体が難しいです。
私なりにこれまでの経験から水槽飼育で肉瘤が発達しない理由について考察してみました。
水槽の壁にぶつかるからとか水深が深いとかは都市伝説
ちまたでよくいわれる、水槽では壁に頭をぶつけるとか、水深が深いからと言うのは当てはまらないと思います。
水槽でらんちゅう飼育してみれば分かりますが、いくらどんくさいらんちゅうでも、水槽の壁に頭をコツコツぶつけているような情景は見たことが無いと思います。
和金とかコメットなどだと驚かせるとビックリして、水槽の壁にぶつかることがたまにありますが、そもそも、らんちゅうでは水槽の壁にぶつかるほどの加速は出来ないです(^^;)
泳ぐ速度も遅いですし、ゆらゆら泳いでいて壁に近づけば、壁には気が付きます。
仮に曲がりきれずにぶつかったとしても、衝突速度は極めて遅いですから、それが肉瘤の発達に影響があるとはとても思えません
また水深にしても、90cm水槽にしてもたかだか40cm程度
水槽の底にざるなどを置いて、上半分(水深20cmくらい)だけで生活させてみたりしましたが関係なかったです。
常識的にもこの程度の水圧が、肉瘤の発達に影響があるとも思えません。
水流が影響あるという話も、フィルターの水の出口を工夫して、水流が全く無いようにしても、肉瘤の発達には影響ありませんでした。
水槽飼育で肉瘤が発達しない理由
寒暖の差が少ない
水槽飼育ということは、大概が室内飼育ということになります。
となれば、昼と夜の寒暖差が小さい
冬と夏の寒暖差が小さい
個人的な考えですが
ランチュウの肉瘤が発達する大きな要素として
寒暖の差が大きいことで、らんちゅうの身体が、寒さから身体を守ろうとして肉瘤が発達する。
あるいは、寒暖の差による刺激が肉瘤の発達にある程度、影響を与えると考えています。
水槽飼育では餌の量が限られる
水槽飼育ではどうしても水の量が少ないですから、エサをたくさんやれば水質が急激に悪化します。
水質が悪化すればらんちゅうは餌を食べなくなりますし、体調も悪くなります。
そういっても、頻繁に水替えを行えば
・水替えの前後には通常はエサを控える。
・水替え自体がらんちゅうにはストレスになり、体力を消耗する。
となれば、水槽飼育ではらんちゅうにやれるエサも限りがあります。
よく、広い場所でよく泳がせれば肉瘤が発達するというのも、広い場所ならば、らんちゅうが欲しがるだけエサを与える事が出来ますし(水量が多い)
運動量が多ければお腹も減って餌をたくさん食べますから、らんちゅうが食べる餌の量も多くなります。
水槽飼育ではストレスが多い
水槽のある所は人が出入りしたり、明るかったり、振動があったり、テレビの音がうるさいなど何かとストレスがかかります。
ガラス張りで周りから見られていますし、更に水槽内は狭く、水質の悪化も早い
そういうこともあってらんちゅうは伸び伸び出来ない
逆の屋外の広いたたきなどであれば
夜間は完全に人間をシャットアウト、フリ-で、真っ暗な所で伸び伸びと一晩過ごすことが出来ます。
もしかしたら、人間と同じで、夜熟睡できないと成長ホルモンの分泌が悪くなるなんて事もあるかもしれません
らんちゅうの肉瘤を発達させるためには
素質が8割
なんだかんだいって、素質が重要だと思います。
生まれながらに肉瘤が出ている仔は、その後の肉瘤の発達も良いですし、頭がツルツルの仔は、どうあがいても肉流はほとんど出てきません
屋外飼育して寒暖差を感じさせる
やはり屋外飼育して寒暖差を感じさせることが、肉瘤の発達には1番大きな影響があると思います。
特に冬場に冬眠させる(寒い環境で過ごさせる)ことで、春先からの肉瘤の発達が群と違ってきます。
広い水量の多いところで育てる
やはり広い水量の多いところで育てると、エサも充分食べられますし、水質の悪化もゆっくりです。
そして何より、広々とした所で過ごすことでストレスも少なくなります。
因みにこの子達も、180Lジャンボプラ舟で飼育していたときには、肉瘤の発達はそれほどでも無かったのですが
たたきに移した後、急激に肉瘤が発達しました。
赤虫が肉瘤の発達に効果があるという話もありますが、他の人の話を聞くと結構限定的のようですし、気休め程度の影響かな?・・
うちはびんぼーなんで赤虫とかはやっておらず
人口エサだけです(^_^)v
まとめ
らんちゅうの肉瘤は水槽飼育では発達しにくい
その理由は、室内飼育では寒暖の差を感じにくいこと、人が近くで生活している狭い水槽内ではストレスが大きいことや餌の量も制限されることがあります。
ランチュウの肉瘤を発達させるためには屋外の広々としたところで伸び伸びと暮らさせることが必要なようです。