今年(2021年)も金魚の繁殖シーズンがやってきました。去年から新型コロナで外出や旅行、繁華街への出動も制約される中、金魚飼育には大きな影響は無く、今年も例年通り、らんちゅうの繁殖に励みたいと思います。
今年は備忘録、記録も兼ねて、らんちゅうの繁殖日誌をブログにアップしていきたいと思います。
まずはスタートは採卵からになります。
らんちゅうの採卵準備
らんちゅうの採卵は、気温とか天候を考慮すれば、いつでもいいんですが我が家のらんちゅうは、何代にもわたって、ずっと同じ親の系統を飼育し続けているんで、どうも、最近は繁殖力が弱ってきているようで、どうしても採卵は満月の夜が恒例になっています。
カニやイカなどでも満月の夜に集まって産卵するとのこと
偉大なり満月の夜、月の満ち引きは、地球上の生物に大きな影響を与えている様です。
今年4月の満月は月齢カレンダーによると27日が満月(大潮)となっております。
もっとも27日は雨が予想されているので念の為、前日から採卵を開始することにします。
雨が降ると、水温が下がり産卵しないことがあります。逆に日中の天候が良く気温が上がり、翌朝が曇りで(放射冷却が無い)、朝方の気温が下がらない方が産卵しやすいようです。
採卵前々日(4月25日、日曜日)
180Lブルコンテナを2組準備
それぞれ新水と産卵巣(キンラン)×2を入れ強めのエアレーション
採卵前日(4月26日)親魚投入
まず午前中にメス(3歳)を各ブルコンテナに3匹づつ投入
昨年はメスが確保出来ずにやむなく2歳魚のメスを使ったのですが、やはりイマイチ結果が良くありませんでした。メスに関してはやはり3~4歳くらいが適当かなと思います。
産卵させるためにはまずメスを慣れさせることが肝心です。メスは環境に慣れて落ち着かないとなかなか産卵しないことがあります。
オスは、長らくメスと隔離されていて、メスを見たら周りの状況関係なく突進しますから、先にメスを投入します。
本当はメスは1~2匹ぐらいでいいんでしょうけど、なんせ我が家のらんちゅうは、上品なんで、なかなか卵を産んでくれなさそうなので数頼みで行きます。
投入した直後は産卵巣の下などに隠れて、今から何事が起きるのか心配そうです。
元気ならんちゅうだと、新水とエアレーションの泡で興奮して、エアストーンの上でバシャバシャやってたりするんですが、やはり我が家のらんちゅうはおとなしめかもしれません。
午後になってオスを投入
片方にはベテランのオス達(4~6歳)×4匹
もう一方には3歳オス×4匹
本当はメス1~2に対してオス2~3匹程度がいいんですが、メスの数に合わせてオスも増量
昼間は太陽を浴びせて水温が上がるようにしますが、夕刻には波板を被せて水温が下がらないようにします(冷たい雨水が入らないようにする意味もあります)
産卵
4月27日、火曜日
朝イチで産卵しているか確認に行きます。
通常産卵は明け方頃行われるので、朝イチで卵が産み付けられていなければ採卵が上手くいかなかった事になります。
確認してみると
オス3歳組は、見事産卵完了
産卵したときは前夜のどんちゃん騒ぎで産卵巣がばらけているので見た瞬間におおよそ成功かダメだったか分かります。
我が家のらんちゅうは元気が無いせいか卵の数はずいぶん少なめ、とはいえ、稚魚が生まれてくると結構数はいます。
オスベテラン組は、産卵巣もばらけておらずオスメスとも産卵巣の影で縮こまっています。
通常、若いらんちゅうほど発情が早い(歳と共に発情時期は遅くなります)ということもあり、本日が満月ですから、もう1日そのままにして様子を見ることにします。
4月28日、水曜日
本日も朝イチで確認したところ、オスベテラン組も産卵巣がばらけており、採卵成功の様子。
確認すると卵が産み付けられているのが分かります。
とは言いながら本日も卵少なめです。
孵化に向けて準備
現在の水温はおおよそ18℃ですから、孵化は約6日後、気温が急変しなければ孵化予定日は5月3日と5月4日になります。
水温と孵化日数の目安
14℃ 10日
17℃ 7日
19℃ 5日
21℃ 4日
24℃ 3.5日
25℃ 3日
水温としては17~21℃が最適と言われています。
水温が高すぎると孵化日数が短すぎ、奇形が多くなり、水温が低いと生育が遅れ、これも不良魚が増える原因になるそうです。
ブラインシュリンプの準備
金魚は生まれてきたばかりの時にはさいのうという袋をお腹に抱えてきて、1~2日はそのさいのうの栄養で育ちます。
このため餌を与えるのは孵化後1~2日後になります。
ですから、卵が孵化してから餌のブラインシュリンプを準備してもいいのですが、気温が急に上昇して早めに孵化して、
慌ててブラインシュリンプを準備するのもアレですから、あらかじめ孵化予定日前にブラインシュリンプをわかす準備をしておきます。
稚魚の餌としては人工エサもありますが、栄養面や、何より稚魚は動かない物を餌として認識しないので人工エサはなかなか食べてくれませんし、水を汚すので、少し大きくなって水換えができるようになってから与えるようにします。
ミジンコは多めに与えても、水の中で生きているので最適なのですが、大きさが不揃いで、大人のミジンコは生まれたばかりの稚魚には大きすぎることも有り、爆食する稚魚と、成長が遅れている稚魚との成育の差が大きくなり過ぎることから、ミジンコは稚魚が少し大きくなってから与えるようにします。
ということで、生まれたばかりの稚魚に対しては当面ブラインシュリンプで育てる方が上手くいくと思います。
ミジンコの繁殖方法やミジンコのエサ、管理の方法(金魚の繁殖)
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