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らんちゅう飼育のバイブル「金魚の飼育と繁殖」大野三男氏著について

らんちゅう飼育

 

私が、らんちゅう飼育にのめり込んだのは、中学生の頃、図書館でたまたま手に取った

「ランチュウ中心金魚の飼育と繁殖」大野三男氏著

を見たことがきっかけになっています。

「ランチュウ中心金魚の飼育と繁殖」大野三男氏著

その後、社会人になってから、たまたま地方都市の本屋さんでこの本を見つけて以来、私のらんちゅう(金魚)飼育のバイブルとなっています。

既にこの本は絶版になっておりますが、内容的に全く古くなることはなく、現在でもらんんちゅうの屋外飼育には必読の書になっています。

この本のことや、後年、大野三男さんと実際にお会いしたときの事などについて書いてみたいと思います。

 

「ランチュウ中心金魚の飼育と繁殖」大野三男氏著について

「ランチュウ中心金魚の飼育と繁殖」大野三男氏著を始めて見たのは、私が中学生の頃、ちょうど金魚飼育に興味を持ち、たまたま図書館で、金魚飼育の本を物色していて発見したのがこの本でした。

らんちゅう

そして、らんちゅう飼育の奥の深さや、繁殖方法について詳しく書いてあるこの本を見て、以来、私のらんちゅう人生が始まったわけです。

既に絶版になっており、時たま古書やAmazonなどで出回ることはあっても、なかなか入手は困難ですが、目次体系を見るだけでもらんちゅう飼育の参考になると思いますので参考までに目次の一部抜粋を掲載しておきます。

 

「ランチュウ中心金魚の飼育と繁殖」目次(一部抜粋)

第1章 飼育の基礎知識

□らんちゅうを飼育するために

□飼育に必要な物
・飼育する水について
・らんちゅうの飼料
・小容器と器具
・池や大型容器と施設お呼び用具
・ランチュウの購入から放流まで

らんちゅうの稚魚

第2章 管理の基本

□小容器による飼育法
・小容器による屋外飼育
・小容器飼育を主とした四季管理の要領
・四季の飼育管理の要点
・小容器による屋内飼育
・無給温室内飼育の管理要領
・調和水槽の管理要領

□池や大容器による年間飼育管理の要点
・四季の変化
・四季の管理の要点

第3章 繁殖・育成をふまえた飼育管理の1年

□3月の飼育管理
・冬囲いをとく
・冬の水かえと、魚のすくい上げは大禁物
・水かえ始めと池の掃除
・産卵受精を成功させるために
その他略(以下同様、主要項目のみ列挙)

らんちゅうの繁殖

□4月の飼育管理
・オスメスの別居、オスメスの区別
・産卵抑制と卵の成熟
・産卵前の池の管理・魚巣の材料
・追い星の状況、産卵間近いメス魚の扱い方
・交配前の給餌
・種魚の交配
・産卵池の養生、夜の産卵池、産卵
・産卵後の種親魚の管理
・魚巣の管理・ふ化日数と水温の関係

□5月の飼育管理
・産卵期の親魚の管理、産卵はせいぜい2回に
・良い水の作り方、稚魚への給餌の基本
・成長を促進するには
・受精卵と無精卵の変化
・小さい池での産卵・交配、ふ化池の管理
・稚魚の餌付け、ミジンコの採集
・卵黄による餌付け
・魚巣の取り除き、稚魚の採食状況
・雨天の管理、育成管理のポイント
・密飼いの危険性
・二番仔の産卵について
・選別より飼育密度を少なく、稚魚の赤信号
・水かえ時の注意
・水質悪化による稚魚の死
・選別の方法と内容
・初心者向けの選別法

ランチュウのオスメスの判別

□6月の飼育管理
・飽食は禁物、梅雨期の水かえ
・稚魚(毛仔)より青仔へ
・水質の変化を少なくする、選別の主眼点
・病気の予防と青水の効用

□7月の飼育管理
・褪色現象、褪色期の管理
・防署法と水深、選別と放美尾数
・イカリムシの駆除
・色変わりによる黒変と病気による黒変の違い
・夏場飼育のポイント
・色変わり後の選別
・水かえと選別、ハネ魚の尾について

□8月の飼育管理
・難しい飼育期間、肥満魚を作らないために
・色変わりの時期の水かえと給餌
・水温の上昇を防ぐ、処分は迷わずに
・健康魚の目安、選別の基準
・頭骨が主で肉留は従、背下がりと身体のバランス
・選別の要点

らんちゅう

□9月の飼育管理
・飼い込みの時期、好きな魚と良い魚
・魚の将来性の見方
・強風の害と対策、空きの発情兆候

□10月の飼育管理
・らんちゅうの飼育は千差万別
・水温下降期の水かえ
・放尾数を増やして青水を作る
・らんちゅうの理想型

□11月の飼育管理
・越冬に備えての体力作り
・過保護の害、水かえと給餌
・冬囲いの準備と注意

□12月の飼育管理

□1、2月の飼育管理

第4章 主な病気と外敵

第5章 遺伝と品種改良

第6章 研究会・品評会

第7章 主な高級金魚の特性と飼育法


大野三男さんとの出合い

以前私は転勤族で、東海地方に単身赴任していた頃、日帰り圏内に愛知の弥富町や奈良の大和郡山が有り

私としては子供がお菓子の家に迷い込んだような物で、毎週のようにこれらの金魚屋さんや養魚場を巡り歩いていました。

そしてあるとき、大和郡山のやまと錦魚魚園(郡山金魚史料館)を訪れた際、近くでたまたま見つけた「大野らんちゅう養魚場」という看板に釣られてふらりと立ち寄ったのが大野三男さんの養魚場でした。

郡山金魚史料館(当時)
郡山金魚史料館

うかつなことに私は、例の大野さんの養魚場とは知らず、何気にらんちゅうが泳いでいる池を眺めていたところ、たまたま通りかかった大野さんと話になり

話している最中に、大野さんと言うことが分かり

「あの、金魚の飼育と繁殖という本を書かれた大野三男さんですか」

と聞くと、そうですという答え

 

人生の奇遇な出合いに驚いたものですが、突然の出来事に、数分の立ち話だけで終わってしまったことは、今となっては、残念な気持ちです。

大野三男さんはその日、日光が照りつける中

「いやあ、体調が悪くてね、さっき病院で点滴を打ってもらってきたところだ」とおっしゃりながらも、せっせとらんちゅうの世話をされていたのが印象的でした。

 

(その翌年、ネットで大野さんが亡くなられたことを知りました)

大野養魚場はその後お弟子さんが後を継いで営業を続けていると聞いています。

 

やまと錦魚園

 

まとめ

わたしとらんちゅう飼育との出合いのきっかけになったのは、大野三男さんの「ランチュウ中心金魚の飼育と繁殖」

その後私のバイブルとして長らく、らんちゅう飼育の参考としてきました。

後年たまたま大野さんと直接お会いするチャンスが有り、今でも思い出として残っています。

 

「ランチュウ中心金魚の飼育と繁殖」は現在は絶版となっており入手は困難ですが、今でも内容は古くなることはなく、らんちゅう飼育者のお手本とする内容だと思います。

いつの日か「ランチュウ中心金魚の飼育と繁殖」が復刻することがあればどんなに素晴らしいことかと思います。

 

時たま、Amazonなどでも古本が販売されていることがあります。

もし興味があるのであれば、時たまチェックしてみても良いかと思います。

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