らんちゅうは金魚の王様、king of Kingyo
とはいうもののホームセンターや金魚屋さんで見かけることは多いと思います。
そして、金魚の飼育には詳しくないという人でも、金魚の飼育に興味を持った人なららんちゅうに興味を持つ人も多いかと思います。
でも、らんちゅうを育てるのは難しいんじゃないかとか
せっかく育てるなら失敗したくないなと考えている人も多いかと思います。
らんちゅうの飼育は難しくはありません
とはいうものの、ちょっとしたコツや、飼育の基本的なことを知らないばかりに、飼育に失敗する人が多いのも事実です。
そこでらんちゅう飼育の基本的なことをかいつまんで解説してみたいと思います。
らんちゅうを飼育する水
水道水を使用するときにはカルキ(塩素)を必ず抜いた物を使用する
らんちゅうを飼育する水は通常水道水になりますが、水道水には消毒のためにカルキ(塩素)が含まれています
らんちゅうに限らず金魚の飼育のための水にはカルキが入っているとカルキの毒で、病気になったり、死んでしまうこともありますから、らんちゅうを飼育する水は必ず事前にカルキ抜きをしたものを使用する必要があります。
らんちゅうは水質の悪化に弱い
らんちゅうを飼育するときの最大のポイントが水質を悪化させないという事です。
らんちゅうの水槽飼育では水量が少なく、しかもらんちゅうは大食らいですから、餌を食べた後に出る糞などの影響で、水質がどんどん悪くなっていきます。
しかも、らんちゅうは他の金魚に比べても、過保護に育てられているせいか、水質の悪化に弱く、ちょっと油断をすると、すぐに水質悪化が原因の赤班病などを発症してしまいます。
すぐに気が付いて、水換えをしてやれば、ほとんどは水換えだけで回復しますが、普段から、水質の悪化に気をつけて、水質が悪化する前に定期的に水替えをするようにしましょう。
水温や水質の変化に注意
金魚は変温動物ですから水温の変化に敏感です。水換えの時などに温度差がある水の中に入れてしまうと体調不良の原因になります。
また、古い水から新しい水に変えたときにも、新しい水だから良いというわけではなく
古い水に順応していた身体の中の浸透圧などを調整する必要がありますから、水換えの直後に餌を与えたりすると、これまた体調不良の原因になりますから
水換えの前後には餌やりを控えるようにしましょう。
らんちゅうのエサ
らんちゅうは泳ぎが下手なことや、水面上に浮いている餌だと姿勢が悪くなったりするので、通常は沈下性の餌を与えます。
市販の人工飼料で充分ですが、マニアの人でお金に余裕のある人は、冷凍の赤虫(ユスリカの幼虫)を与えている人もいます。
赤虫は栄養価が高く、らんちゅうも好んで食べるので、試しに与えてみるのも良いでしょう。
餌を与える時間帯は、室内の水槽飼育なら朝夕の2回、屋外の池などで飼育するなら朝と昼の2回程度(屋外だと夕方から気温(水温)が下がるので、遅い時間帯に与えるのは好ましくありません)
量としては、らんちゅうが欲しがるほど与えていると、あっという間に水質が悪化しますから、次の水替えまで水質が悪化しない程度
60cm水槽であれば1回に小さじ半分程(濾過器の能力なども関係してきますから、水質が次の水替えまで維持できる量を経験的に把握できるようにします)
とにかく餌の与えすぎ(水質の悪化)が病気にさせる原因のトップになります。
飼育する水槽と濾過器
池などで飼育できる恵まれた人は少ないと思います。
大概の人は、水槽などで飼育すると思いますが
水槽飼育なら最低でも60cm水槽(水量としては50L以上)を選ぶようにします。
そして60cm水槽で飼育できるらんちゅうの数は最大3匹までと考えましょう
それ以上になると、水質の悪化が早いことやストレスでらんちゅうを病気にしてしまうことになります。
30cm水槽や40cm水槽では水量が少なく水質や水温の変化が激しく、また狭い環境の中でストレスでやられてしまうこともあり、使用しないようにしましょう
(一時的な避難場所などで短期間使うのはあり)
また金魚飼育では糞の量が多いことから物理濾過の能力が高く、フィルターの掃除が簡単な上部濾過器を使います。
外部濾過器、底面フィルター、投げ込み式などそれぞれメリットも有りますが、金魚飼育には適していません。
また水槽には砂利を敷いた方が、水質の変化が少なくなりますし、らんちゅうに与えるストレスも少なくなりますから、特に飼育に慣れないうちは砂利を敷いた方が無難です。
(飼育者の中には、管理が容易なベアタンクと呼ばれる、砂利を敷かない飼育方法を好む人もいます)
またらんちゅう(金魚)の水槽飼育では水草やアクセサリーなどは入れないようにしましょう
水草は餌だと思ってすぐに食いちぎってしまいますし、アクセサリーはらんちゅうがぶつかって怪我をしたり、アクセサリーの分水量が少なくなってしまいます。
らんちゅうと病気
らんちゅうが病気になるのはほとんどが水質の悪化が原因になります。
・とにかく水質の悪化に気をつけること
・らんちゅうの様子を観察して、ヒレに血がにじんでいたり動きがにぶかったりすれば、水質が悪化していることがほとんど
・病気の治療にはまずは塩浴
らんちゅうは過保護に育てられているので、悪化させてしまうと助からないことが多いです。
水換えや塩浴で治らないという事は、手遅れと考えた方が良いです。
ですから病気の治療を考えるよりは、毎日の観察&体調不良を早期に発見することが重要です。
「らんちゅうの育て方」Kindle本について
ブログという制約上、体系的に、詳しく説明する事が難しいため
「らんちゅうの育て方」という本をKindleから出版しています。
らんちゅうの飼育に興味が出て、もう少し本格的に知りたいという人の為に、らんちゅう飼育についてあらゆる面から解説してみました。
Kindle本といっても専用の端末を購入する必要はなく、アプリをダウンロードするだけで、パソコンやスマホからお読み頂けるようになっています。
「らんちゅうの育て方」の内容は次の通りになっています。
・らんちゅう飼育の基本
・飼育する水はどうするの、水替えの方法は
・らんちゅうに与える餌ややり方は
・肉瘤をもっと発達させるには
・水槽でらんちゅうを飼育するには
・らんちゅうを病気にしないためのテクニック
などについて詳しく解説しています。
目 次
はじめに
第1章 らんちゅう飼育の楽しみ
第2章 らんちゅうの歴史
第3章 らんちゅうの特徴
第4章 らんちゅうを飼育する水
第5章 らんちゅうのエサ
第6章 らんちゅうの飼育池、プラ船などの飼育容器(屋外飼育)
第7章 らんちゅうの入手と池に放すまで
第8章 らんちゅうと病気
第9章 肉瘤の発達
第10章 協会系と宇野系について
第11章 らんちゅうの派生型
第12章 らんちゅうの水槽飼育
おわりに
なお、出来るだけ多くの人に読んでもらいたいことからKindle Unlimited(月額980円で様々な本が読み放題)で無料でお読み頂けるようにしております。